クラウドPBXで今の電話番号は使える?残す3つの方法

「クラウドPBXで今の番号は使える? 残す3つの方法」と書かれた記事のアイキャッチ画像

※本ページにはプロモーションが含まれています

ビジネスフォン情報メディア編集部

ビジネスフォン・クラウドPBXの比較・口コミ情報を専門に扱うメディア。電気通信事業法・料金相場・主要メーカーの最新情報をもとに、企業の電話環境選びを支援しています。

名刺にも取引先の登録にも載っている会社の番号は、簡単には変えられません。クラウドPBXに切り替えたいけれど、今の03番号がなくなるなら踏み切れない、という会社は多いはずです。

結論から言うと、03などの固定電話番号を残す方法は3つあります。番号ごと移す「番号ポータビリティ」、今の回線を契約したままクラウドPBXにつなぐ方法、そして残せない場合に新しく番号を取る方法です。どれが使えるかは、今の番号の種類と契約先で決まります。

この記事では、総務省の公表資料と各サービスの公式の料金表をもとに、3つの方法と、番号を残しても見落としやすい条件を整理します。

まず確認:今の番号は「固定電話番号」か「050」か

最初に見るのは番号の頭です。総務省の「電話番号に関するQ&A」は、番号の頭の数字で使い方を分けています。

番号の頭総務省の説明(電話番号に関するQ&A)
0ABC(A・B・Cは0以外)固定電話に電話する時に使います。(市外通話)03-、06-、045- など
0A0(Aは0以外)携帯電話、PHS、発信者課金ポケットベル、IP電話等に電話する時に使います。050-、090- など
0AB0(A・Bは0以外)電話会社が提供する高度な電話サービスを利用する時などに使います。0120-、0800- など

このあと説明する「固定電話番号の番号ポータビリティ」の対象は、03などの固定電話番号です。050番号は別の種類の番号なので、同じ扱いになるとは限りません。

出典: 総務省「電話番号に関するQ&A」(2026年9月21日確認)

方法1:番号ポータビリティで番号ごと移す

総務省は、固定電話番号の番号ポータビリティを次のように説明しています。

「固定電話番号の番号ポータビリティとは、利用者が固定電話番号を変更することなく、固定電話サービスの提供を行う会社を変更できる仕組みです。」

— 総務省「固定電話の番号ポータビリティ」

大きく変わったのは2025年です。以前は、NTT東日本・西日本の加入電話から他社へ移る方向が中心でした。現在は、固定電話番号を使うサービスを提供する事業者に、原則として番号ポータビリティへの対応が求められています。

「電気通信番号計画(令和元年総務省告示第6号)に基づき、令和7年1月末日以降、固定電話番号を使用したサービスを提供する全ての事業者は、原則、固定電話番号の番号ポータビリティを可能とする必要があります。」

— 総務省「固定電話の番号ポータビリティ」

なお、総務省の「電話番号に関するQ&A」のQ10には、NTT東日本・西日本の加入電話から他社へ移る場合だけが書かれ、それ以外は番号が変わるという説明が残っています。最新の扱いは、上の「固定電話の番号ポータビリティ」のページで確認してください。

総務大臣が認めた「例外」— 移せないケース

「原則」とあるとおり、例外があります。総務省のページに載っている例外のうち、クラウドPBXへの乗り換えで関係しうるものは次の2つです。

例外(総務省の記載)当てはまる場面
東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社(以下「NTT東西」という。)以外の事業者が払い出した電話番号及びNTT東西が光ファイバーを利用した光IP電話サービス(ひかり電話)用として払い出した電話番号を、NTT東西加入電話及び総合デジタル通信サービス(INSネット)に移行する場合。NTT東西以外の事業者の番号や、ひかり電話の番号を、NTTの加入電話・INSネットへ移す場合
移転元事業者と移転先事業者の設備で収容可能な固定電話番号の番号帯が異なる場合。乗り換え先の事業者が、今の番号の番号帯を収容できない場合

2つ目は、利用者側からは判断できません。乗り換え先に「今の番号をポータビリティで受け入れられるか」を申し込み前に確認することが、この方法の唯一の確かめ方です。

手続きと注意点

手続きは、これから契約する会社に申し込むだけのワンストップ方式とされています。一方で、総務省は次の点に注意を促しています。

「固定電話番号の番号ポータビリティを実施すると、変更前の固定電話会社との契約は解除(解約)となり、変更後の固定電話会社と新たに契約(新規契約)することとなります。」

— 総務省「固定電話の番号ポータビリティ」

同じページは、解約・新規契約に伴う費用が発生する場合があること、回線工事費の分割払いの残額などの残債は精算が必要なこと、インターネット回線や附帯サービスの解約には別の手続きが要る場合があることも挙げています。今の回線でインターネットも使っている会社は、番号を移したときに何が一緒に止まるかを先に確認してください。

期間と費用も事業者ごとに違います。例えばナイセンクラウドは、通常3営業日程度で開通を案内するとしたうえで、番号ポータビリティなど要望によっては1か月程度かかる場合があると記載しています。NURO回線を使う場合の番号ポータビリティの初期費用は2,000円/番号(税抜)です。

出典: 総務省「固定電話の番号ポータビリティ」ナイセンクラウド「導入の流れ」ナイセンクラウド「ご利用料金」(いずれも2026年9月21日確認)

方法2:今の回線を残して、クラウドPBXにつなぐ

番号を移さずに、今の電話回線の契約はそのままにして、クラウドPBXや内線サービスをつなぐ方法もあります。番号の持ち主(契約先)が変わらないので、番号ポータビリティの例外に当たる心配がありません。公式に確認できる例は次のとおりです。

サービス今の回線の扱い(公式の記載)必要な契約・費用
ナイセンクラウド(NTT回線)フレッツ・ひかり電話シリーズに「新規・既存対応」。利用できる番号は全国の電話番号。既存の契約がある場合はそのまま利用できるが、プラン変更が必要な場合がある接続機器レンタル 2〜24チャンネルで月額1,000円/拠点(税抜)。ナンバーディスプレイが必須
ひかりクラウドPBX(NTT東日本)フレッツ 光ネクストの契約が必要。外線利用時は、ひかり電話オフィスA(エース)かひかり電話オフィスタイプの契約が必要10IDパック 月額11,000円(税込)ほか。「フレッツ 光クロス」では提供されない
どこでもホン今の電話番号のまま、既存のひかり電話・ISDN回線に接続して会社の電話をスマホで内線化する要見積もり。最低利用期間1年(1年未満の解約は中途解約金10,000円(非課税))

この方法は、今の回線がひかり電話などの対応回線であることが前提です。ひかりクラウドPBXのように、回線の種類(フレッツ 光ネクストか光クロスか)で使えるかどうかが決まるサービスもあります。どこでもホンのように、今の回線を活かしてスマホで電話を受ける方法は、在宅勤務のビジネスフォンでも比較しています。

出典: ナイセンクラウド「ご利用料金」NTT東日本「ひかりクラウドPBX」どこでもホン公式サイト

クラウドPBX「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは「原則、お客様で設置・設定していただくサービス」と公式に記載しています。自社で設定できない場合の出張作業費は25,000円/2時間〜(税抜)です。

方法3:残せないときは新しく番号を取る — 「発信は050」に注意

番号を残せない場合や、新しい拠点を立ち上げる場合は、クラウドPBXの事業者から新しく番号を取ります。ここで注意したいのが、同じ「03番号」でも、発信したときに相手に表示される番号が03とは限らないことです。

ナイセンクラウドのIP電話番号の料金表には、03番号が2種類並んでいます(税抜)。

番号の種類(公式の表記)初期費用月額費用
050番号500円/番号300円/番号(2番号目以降は100円/番号)
03番号(発信は050)2,000円/番号1,000円/番号(標準発信2チャンネル)
03番号(発信も03)3,000円/番号1,600円/番号(標準発信1チャンネル)

公式の表記どおり、「03番号(発信は050)」は03で電話を受けられても、発信は050の番号になる契約です。取引先に03で折り返してもらいたいなら、「発信も03」の契約を選ぶ必要があります。クラウドPBXの見積もりでは、番号ごとに「発信時に相手に表示される番号」を必ず確認してください。

出典: ナイセンクラウド「ご利用料金」2-1 料金詳細(IP電話番号)(2026年9月21日確認)

「番号を残す前に確かめる3点」と書かれた記事内の見出し画像

番号を残しても見落としやすい3つの条件

① 緊急通報(110・119・118)がかけられるか

番号を残せても、その回線から緊急通報ができるとは限りません。NTT東日本はひかりクラウドPBXについて、次のように記載しています。

「本サービスをご利用いただく場合、「ひかり電話オフィスA(エース)」を利用して緊急通報番号(110/119/118)に接続することができません。携帯電話番号等から発信してください。」

— NTT東日本「ひかりクラウドPBX」

同じページは、火災通報装置や非常通報装置など緊急通報装置を接続する回線としても使えないとしています。店舗や施設で通報装置をつないでいる会社は、その回線を残す必要があるかを切り替えの前に確認してください。

② 同時に話せる数(チャンネル)

番号とは別に、同時に通話できる数(チャンネル)が決まっています。ナイセンクラウドのIP電話番号は1番号につき標準で2チャンネル(03発信の場合は1チャンネル)、ひかり電話は2チャンネルなら「ひかり電話」「ひかり電話エース」、4チャンネル以上は「ひかり電話オフィスタイプ」「ひかり電話オフィスA」の契約が必要とされています。代表番号に同時に何本かかってくるかを数えてから選んでください。

③ 事務所の移転が重なるか

総務省の電話番号に関するQ&A(Q9)は、市外局番は地域を、市内局番はその地域にある営業所内の電話交換機を示しているため、引っ越し先の営業所が前と違えば番号が変わると説明しています。乗り換えと移転を同時に進めると、番号が残るかどうかの判断が2重になります。移転時の考え方はオフィス移転のビジネスフォン移設で詳しく扱っています。

あなたの状況なら、どの方法か

今の状況向いている方法先に確認すること
ひかり電話で03番号を使っていて、回線はそのままでよい方法2(今の回線を残してつなぐ)サービスが今の回線種別に対応しているか・ナンバーディスプレイの契約
今の電話会社を解約して、クラウドPBX側に番号ごと移したい方法1(番号ポータビリティ)移転先が今の番号帯を受け入れられるか・インターネット回線の解約に巻き込まれないか
050番号を使っている方法1か3(移転先に確認)050番号を移せるか
新しい拠点・新規開業方法3(新しく取る)発信時に相手に表示される番号が03か050か
通報装置をつないでいる通報装置の回線は残すクラウド側の回線で緊急通報ができるか

クラウドPBXとビジネスフォン(主装置)のどちらにするか自体を迷っている場合は、ビジネスフォンとクラウドPBXの比較を先に読むと判断が早くなります。複数の事業者の条件をまとめて比べたい場合は、業者を無料で紹介するサービスもあります。

ビジネスホンの業者探しは【簡単・無料・厳選優良業者】のEMEAO!

よくある質問(FAQ)

Q. 050番号も番号ポータビリティで移せますか?

A. 総務省が令和7年1月末日以降に原則として番号ポータビリティを求めているのは、固定電話番号を使用したサービスです。総務省の電話番号に関するQ&Aは、050のような「0A0から始まる番号」を携帯電話やIP電話等の番号、03などの「0ABCから始まる番号」を固定電話の番号として分けています。050番号を移せるかは、今の契約先と移転先の両方に確認してください。

Q. 番号ポータビリティにはどのくらい時間がかかりますか?

A. 事業者によって異なります。例えばナイセンクラウドは、通常は3営業日程度で開通の案内をするとしたうえで、番号ポータビリティなど要望によっては1か月程度かかる場合があると公式サイトに記載しています。切り替え日から逆算して早めに申し込んでください。

Q. 事務所を移転しても番号は残せますか?

A. 総務省の電話番号に関するQ&A(Q9)は、市外局番は地域を、市内局番はその地域の営業所内の電話交換機を示しているため、引っ越し先の営業所が引っ越し前と同じなら同じ番号を使える可能性があり、違う場合は番号が変わると説明しています。移転と乗り換えが重なる場合は、移転先で今の番号が使えるかを先に確認してください。

乗り換え前にやる3つのこと

  1. 番号の頭と契約先を確認する:03などの固定電話番号か050か、どの会社のどの回線か
  2. 移転先に3つを聞く:今の番号を受け入れられるか/発信時に表示される番号/同時通話数
  3. 止まるものを洗い出す:インターネット回線・通報装置・附帯サービスが一緒に解約にならないか

業者の探し方はビジネスフォン業者の選び方、クラウドPBXの料金の考え方はビジネスフォンの費用相場で確認できます。