オフィス移転のビジネスフォン移設|番号が残るかは回線で決まる

オフィス移転で電話番号が残るかどうかは機器ではなく回線側で決まることを示す記事のアイキャッチ画像

※本ページにはプロモーションが含まれています

ビジネスフォン情報メディア編集部

ビジネスフォン・クラウドPBXの比較・口コミ情報を専門に扱うメディア。電気通信事業法・料金相場・主要メーカーの最新情報をもとに、企業の電話環境選びを支援しています。

移転先が決まり、レイアウト図に「電話はここ」と印を付けた段階で、多くの担当者が最初に業者へ聞くのは「電話機は運べますか」です。ところが移転で本当に揉めるのは、機器ではなく電話番号と、工事に人が来るかどうかの2点です。

この2点は、いずれも移転当日ではなく契約書の上で決まっています。番号は電気通信事業法の側で「事業者が使うもの」として整理されており、工事費はNTT東日本が「拠点に伺う場合」と「伺わない場合」に分けて公表しています。本記事では、その2つを原文と公表値で確かめたうえで、移転前に確認する順番として並べ直します。工事費の全体像はビジネスフォンの工事費、届いた見積書の読み方はビジネスフォンの見積書チェックリストで別途整理しています。

なお、オフィス移転と電話をテーマにした上位記事3本を2026年9月1日に実際に読み、記載を数えました。番号ポータビリティの所要日数はいずれも記載なし、移設工事の申し込み期限もいずれも記載なし、法律の条文番号もいずれも記載なしでした。この記事は、その3点を埋めることを目的としています。

移転で動かすものは、5つに分かれる

「電話を移す」という一言で呼ばれている作業は、判定軸の違う5つの対象に分かれます。ひとまとめに業者へ投げると、番号の話と機器の話が混ざったまま日程だけが決まってしまいます。

移転で動かす対象何で決まるか移転先に持っていけるか
電話番号契約している電話サービスと、その番号に付いた使用条件機器を運ぶかどうかとは無関係です。回線サービスを移転先で継続できるかで決まります
回線(ひかり電話等)通信事業者との契約移転先の住所で同じサービスが提供できるかによります
主装置購入・リース・レンタルのいずれか所有形態によります。設置場所に関する条項を契約書で確認します
電話機主装置と同じ契約に含まれることが多い主装置の扱いに従います。台数分の再設置作業は移転先でも発生します
屋内配線物件側の設備持っていけません。移転先の既設配線を使うか、新たに敷きます

このうちリースやレンタルで使っている場合は、移転が「解約」ではなく「設置場所の変更」で済むかどうかを先に確認します。中途解約の扱いはビジネスフォンの解約・違約金、レンタルの最低利用期間と中途解約金の考え方はビジネスフォンレンタルの最低利用期間で条項単位に分けています。移転を理由に解約すると、移設費より違約金のほうが大きくなることがあります。

「番号ポータビリティ」は、移転のための制度ではありません

移転の記事では「番号ポータビリティを活用すれば番号を残せる」という説明をよく見かけます。ただし法律が定義している番号ポータビリティは、場所を移す場面ではなく、事業者を変える場面の制度です。

電気通信事業法第50条第2項は、総務大臣が作成・公示する「電気通信番号計画」に記載すべき事項を列挙しています。その第3号ロが、番号ポータビリティを次のように定義しています。

番号ポータビリティ(利用者が電気通信役務の提供に関する契約の相手方となる電気通信事業者を変更した場合において、その変更の前後において同一の利用者設備識別番号により当該利用者の端末設備を識別することができることをいう。)に関する条件

— 電気通信事業法 第50条第2項第3号ロ

定義に出てくるのは「電気通信事業者を変更した場合」だけで、事務所の住所を変更した場合は出てきません。移転にあたって同じ事業者と契約を続けるのであれば、そもそもこの制度が働く場面ではないことになります。逆に、移転を機に別の事業者へ乗り換えるのであれば、それは移転の話とは別に、番号ポータビリティの話になります。

では移転で番号が残るかどうかは何が決めるのか。同じ第50条第1項は、電気通信番号を使用するのは電気通信事業者であり、総務大臣の認定を受けた電気通信番号使用計画に従って使用しなければならないと定めています。番号は機器の付属品ではなく、事業者が計画に従って使うものとして法律上整理されています。だから電話機や主装置をトラックに積んでも、番号がそれに付いてくるわけではありません。移転先で番号が残るかどうかは、いま契約している電話サービスを、その住所で継続できるかどうかの一点です。最初に開くのは電話機の裏ではなく、回線の契約書です。

なお同条第3項第3号は、電気通信番号計画が確保すべき事項として「電気通信番号の変更ができるだけ生じないようにすること。」を挙げています。これは番号計画を作るときの方針であって、個々の移転で番号が維持されることを約束した条文ではありません。この違いは、業者から「制度上は番号は変わらないはずです」と言われたときに効いてきます。

移転の工事費は、現地に人が来るかどうかで決まります

移転の見積書で金額を動かしているのは、距離でも台数でもなく「作業員が現地に行くかどうか」です。NTT東日本はひかりクラウドPBXの料金ページで、ひかり電話オフィスA(エース)およびひかり電話オフィスタイプの基本工事費を、訪問の有無で分けて公表しています。

区分(1工事ごと・税込)NTT東日本のホームページから申し込みそれ以外から申し込み
お客さまの拠点にお伺いして工事を行う場合(基本額)8,250円9,350円
同上(加算額)3,850円
お客さまの拠点にお伺いして工事を行わない場合2,200円3,300円

出典はNTT東日本「ひかりクラウドPBX」料金ページで、2026年9月1日に取得した表記です。同じ1工事でも、訪問ありは8,250円、訪問なしは2,200円。差は6,050円で、3.75倍です。申し込み経路が違うだけでも8,250円と9,350円に分かれます。

ここで注意したいのは、この表は新設時の初期費用として掲載されているものであり、移転工事の金額として公表されているものではない点です。それでも移転の見積もりを読むときに効くのは、「訪問の有無で費目が分かれる」という料金の建て付けそのものが公表されている、という事実のほうです。見積書に工事費が1行でまとめられていたら、そのうち何回分の訪問が入っているのかを聞くのが正しい質問になります。

同じページには、金額そのものより移転で効いてくる注記が3つあります。

  • 加算のルール:「お客さま宅内での工事費の合計が、31,900円を超える場合、31,900円ごとに加算されます。」と書かれています。台数が多い移転ほど、この加算が積み上がる建て付けです
  • 同時工事の減額:「フレッツ光等他サービスとの同時工事の場合は、減額となります。」とされています。回線と電話をばらばらの日程で手配すると、この減額から外れることになります
  • 曜日と時間帯:「土日休日、年末年始、夜間・深夜帯に工事を実施する場合や訪問時刻を指定する場合などには、工事費が異なります。」と明記されています。業務を止めないために移転を土日に寄せるという判断は、工事費の側では前提が変わります
移転の工事費が訪問ありで8,250円、訪問なしで2,200円に分かれることを示す記事内の図

自分で設置できる装置と、できない装置がある

同じ料金ページには、外線とつなぐVoIP-GW装置の設置費用も公表されています。ここでも「自分で置くか、来てもらうか」で金額が分かれます。

装置と設置方法初期費用(1工事ごと・税込)
FXS/BRI 4チャネル・8チャネル|お客さま設置8,800円
FXS/BRI 4チャネル・8チャネル|オンサイト設置(1台目)27,500円
FXS/BRI 4チャネル・8チャネル|オンサイト設置(2台目)17,600円
PRI 23チャネル|オンサイト設置(1台目)44,000円
PRI 23チャネル|オンサイト設置(2台目)35,200円
お客さま試験サポート(工事担当者派遣)9,900円/VoIP-GW装置ごと

FXS/BRIの4チャネル・8チャネルは、自分で設置すれば8,800円、来てもらうと27,500円で、約3.1倍です。一方でPRI 23チャネルには「お客さま設置」の行そのものが公表されていません。同じ料金表の中で、装置によって自分で設置するという選択肢が用意されていたりいなかったりする、ということです。移転先のチャネル構成をPRIで組むなら、訪問工事は前提として見積もる必要があります。2台目以降の金額については「同一拠点で、オンサイト工事で設置する際、同一拠点番号かつ、同一機種(同一型名)で複数台を同時に工事する場合にのみ2台目以降の設置費用が適用されます。」と条件が明記されています。

電話機の再設置は、台数がそのまま効いてきます

同ページのオプション欄には、レンタルIP電話機新設工事費が1装置ごと6,600円(税込)と公表されています。これは新設の単価ですが、移転先で電話機を置き直す作業も台数分発生するため、掛け算の感覚を持っておく価値があります。

電話機の台数6,600円/台で単純計算した合計(税込)
5台33,000円
10台66,000円
20台132,000円
30台198,000円

この表は公表単価に台数を掛けただけの試算で、移転時の金額として公表されているものではありません。前提を明示したうえで見ていただきたいのは、10台を超えたあたりから、電話機の設置費だけで先ほどの「31,900円ごとの加算」の水準に届くという点です。あわせて、LAN給電装置(8ポート用)の新設工事費は7,920円と公表されていますが、注記に「お客さまにて設置の場合無料。」とあります。1ポート用については「IP電話機と同時工事の場合。LAN給電装置(1ポート用)のみの設置は、お客さまにて設置ください。」として、工事費が不要とされています。

主装置メーカーは、移設について一言も書いていません

移転を機に「今の主装置をそのまま持っていけるか」をメーカーの製品ページで確かめようとすると、手がかりが見つかりません。2026年9月1日に、主装置4製品とクラウドPBX・スマホ内線4サービスの公表ページを取得し、本文に含まれる語を数えました。

製品・サービス(取得したページ)「移設」「移転」「番号ポータビリティ」
サクサ PLATIAⅢ 製品ページ000
ナカヨ NYC-X 仕様ページ000
ナカヨ NYC Biz Server 仕様ページ000
NTT東日本 αZX typeS,M ページ000
ひかりクラウドPBX サービスページ000
どこでもホン 公式トップ200
OFFICE PHONE 紹介ページ4110
ナイセンクラウド 料金ページ003

オンプレミス型の主装置4製品は、いずれも移設にも移転にも触れていません。収容台数やチャネル数は細かく公表しているメーカーが、機器を別の場所へ移す話だけは製品ページで扱っていない、ということです。移設は販売店の作業領域であって、メーカーが製品仕様として語る対象になっていないと読めます。したがって、移設の可否と費用を答えられるのはメーカーではなく購入元の販売店です。この構造は、故障時に連絡先が販売店起点になる仕組みと同じで、詳しくはビジネスフォンが故障したときの対応で整理しています。

なお表のOFFICE PHONEの11件は、大半がグローバルナビゲーションのメニュー名です。本文にあたる箇所は「事務所移転やオフィス内のレイアウト変更も、業者なしで社内で簡単に対応できます。」の1か所で、同ページは番号についても「市外局番、050番号、フリーダイヤルなど今お使いの電話番号はそのまま引き継ぐことが可能です。」と記載しています(OFFICE110「クラウドPBX『OFFICE PHONE』」)。どこでもホンの2件は「増設・移設などのメンテナンスコストの一部を削減できます。」「スマホの増設・置き型電話機の移設 セルフ工事で オプション(有償対応)」という文脈で、セルフ工事が有償のオプションである旨も同時に明記されています。「自分でやれば無料」ではない点は、見積もりの前に読んでおく価値があります。

移転のたびに工事の話が発生する構造そのものを外したい場合は、拠点に機器を置かない構成が選択肢になります。判断材料はビジネスフォンとクラウドPBXの比較、複数拠点を抱えている場合の考え方は多拠点・複数店舗のビジネスフォンにまとめています。

番号を引き継ぐと、開通までの時間が跳ね上がります

移転で最も読み違えやすいのが日程です。番号を引き継ぐ手続きは、番号を新しく取る手続きより桁が変わるほど時間がかかることがあります。この所要日数を公表しているサービスは多くありませんが、ナイセンクラウドが導入の流れのページで数字を出しています。

段取り公表されている所要期間
入金確認後、開通(設定方法一式)の案内まで通常3営業日程度
通常の申し込み全体1日〜1週間程度
有料の特急プランを使う場合最短1営業日
番号ポータビリティなどを希望する場合1か月程度かかる場合もある

出典はナイセンクラウド「導入の流れ」です。通常3営業日に対して、番号を引き継ぐ場合は1か月程度。1か月を営業日に直しておよそ20営業日として比べると、6倍以上の開きになります(前提を置いた概算です)。移転日から逆算するとき、この差を見落とすと「引っ越しは終わったのに電話だけ来週」という状態が生まれます。

費用の側でも、番号を引き継ぐほうが高く設定されています。同社の料金ページでは、電話番号の新規取得が初期費用1,000円/番号・月額100円/番号、番号ポータビリティが初期費用2,000円/番号(月額は「-」表記)と公表されています(いずれも税抜)。初期費用で2倍です。いま使っている番号を守ることは、手続きの上では新しい番号を取るより手間の多い作業として値付けされている、ということになります。

同ページには「出張作業費用 25,000円/2時間~」も掲載され、「ナイセンクラウドは原則、お客様で設置・設定していただくサービスです。」と明記されています。移転で人に来てもらうことを前提にするなら、この行が見積もりに入るかどうかを事前に確認してください。

クラウドPBX「ナイセンクラウド」の料金と導入の流れを確認する(1〜2人規模・自分で設定できる方向け)

移転日がずれたときに、何が請求されるか

オフィス移転は、内装工事の遅れや入居日の変更で日程が動きます。電話の工事だけは、日程を動かした側に費用が発生する場合があることが公表されています。

NTT東日本はひかりクラウドPBXの新設工事費(お客さま設定代行あり16,500円/代行なし14,300円・税込)の注記として、次の2点を書いています。

原則、工事日の変更は行っておりませんが、お客さま都合で工事日を変更される場合は、一部工事費の請求が生じる場合があります。また、お客さま都合により、工事手配後にお申込み自体をキャンセルしても、弊社にて代行設定工事が既に完了していた場合は、一部利用料・工事費の請求が生じるケースがあります。

— NTT東日本「ひかりクラウドPBX」料金ページ(2026年9月1日取得)

読みどころは「原則、工事日の変更は行っておりません」の部分です。移転の日程が動いたときに、電話の工事日を後ろにずらせる前提で組んではいけない、と読めます。さらに、申し込み自体を取り下げても、代行設定が終わっていれば請求が生じるケースがあるとされています。移転で「とりあえず申し込んでおいて、決まったら日程を調整する」という進め方をすると、この2つに当たります。

実務としては、入居日が確定してから電話の工事を手配するのが基本になります。逆に、回線の引き込みが移転先で間に合わないと電話だけ開通しないため、物件契約の段階で回線の提供可否を確認しておく必要があります。順番としては、①物件で回線が引けるか確認 → ②入居日の確定 → ③電話の工事手配、になります。

運ぶ費用を払う前に、あと何年使えるかを見る

移転は、機器を入れ替える数少ないタイミングでもあります。運搬と再設置の費用を払ったのに、その1年後に保守が終わって入れ替えになる、という順番が最も損です。

判断材料は各メーカーが公表しています。NTT東日本は補修用性能部品の保有期限を機種ごとに年月で公開しており、ナカヨは生産・保守終了機種の保守終了月を公開しています。パナソニックは、ビジネスホンの修理サービスについて2025年3月末をもって全機種で機能性部品保有期限を経過しサービスを終了したと明記しているため、この場合は「運ぶ」という選択肢が実質的に残っていません。機種ごとの期限の並びはビジネスフォンが故障したときの対応に一覧化しています。

あなたの状況移転時の考え方
主装置の保守終了月まで、移転後もまだ数年ある運ぶ側に分があります。移設費と、移転先の配線状況の確認に集中します
保守終了月が移転の1〜2年後に来る運搬・再設置の費用と、近く発生する入れ替え費用が二重になります。移転と同時の入れ替えを見積もりに含めます
すでに保守が終了している、または修理受付が終了している運ぶ判断は現実的ではありません。移転を入れ替えの起点として扱います
移転後も拠点が増える予定がある拠点ごとに工事が発生する構成かどうかを先に確認します。拠点に機器を置かない構成も比較対象に入れます
リース・レンタルの契約期間が残っている設置場所の変更で足りるのか、解約扱いになるのかを契約書で確認してから見積もりを取ります

移転は、複数社に同じ条件を投げて金額を並べられる数少ない場面でもあります。移転先の住所・電話機の台数・入居日・番号を引き継ぐかどうかの4点さえ決まっていれば、条件は揃います。1社ずつ同じ説明を繰り返すより、一度の入力で複数社に同じ内容が伝わる一括見積もりのほうが、日程の余裕を残せます。各社の対応範囲の違いはビジネスフォン業者の比較、評価の並びはビジネスフォン業者ランキングで確認できます。

8社から一括お見積り【ビジネスホン】

利用者の口コミ

当サイトは、オフィス移転にともなう電話の移設を経験した企業からの口コミを口コミ投稿フォームで募集しています。出典を確認できた口コミがまだ集まっていないため、この記事には口コミを掲載していません。投稿が集まり次第、移転先で番号が残ったかどうか、工事の申し込みから開通までにかかった日数といった投稿者の属性とあわせて公開します。

よくある質問(FAQ)

Q. オフィスを移転すると、今の電話番号は使えなくなりますか?

A. 主装置や電話機を移転先に運ぶかどうかとは別の話として決まります。電気通信事業法第50条第1項は、電気通信番号を使用するのは電気通信事業者であり、総務大臣の認定を受けた電気通信番号使用計画に従って使用しなければならないと定めています。番号は機器に付いているものではなく、事業者が計画に従って使うものとして法律上整理されているため、機器を運んでも番号が付いてくるわけではありません。移転先で番号が残るかどうかは、いま契約している電話サービスをその住所で継続できるかどうかで決まります。まず見るべきは電話機の裏ではなく、回線の契約書です。

Q. 「番号ポータビリティ」を使えば、移転しても番号を残せますか?

A. 法律上の番号ポータビリティは、場所を移す場面ではなく事業者を変える場面の制度です。電気通信事業法第50条第2項第3号ロは、番号ポータビリティを「利用者が電気通信役務の提供に関する契約の相手方となる電気通信事業者を変更した場合において、その変更の前後において同一の利用者設備識別番号により当該利用者の端末設備を識別することができることをいう。」と定義しています。定義に出てくるのは事業者の変更だけで、住所の変更は出てきません。移転にあたって同じ事業者と契約を続けるのであれば、そもそもこの制度の話ではないことになります。

Q. 移転の電話工事はいくらかかりますか?

A. 現地に人が来るかどうかで大きく変わります。NTT東日本はひかりクラウドPBXの料金ページで、ひかり電話オフィスA(エース)およびひかり電話オフィスタイプの基本工事費を、「お客さまの拠点にお伺いして工事を行う場合」の基本額が1工事ごと8,250円、「お客さまの拠点にお伺いして工事を行わない場合」が1工事ごと2,200円と公表しています(いずれもNTT東日本のホームページから申し込んだ場合・税込)。同じ1工事でも3.75倍の差です。なおこれは新設時の初期費用として掲載されている表であり、移転工事の金額そのものとして公表されているものではありません。

Q. 電話番号を引き継ぐと、開通までどのくらいかかりますか?

A. 番号を引き継がない場合より長くかかることを公表しているサービスがあります。ナイセンクラウドは導入の流れのページで、入金の確認後から開通の案内までを「通常3営業日程度」、通常の申し込み全体を「1日~1週間程度」としたうえで、「番号ポータビリティなど、ご要望によっては1か月程度かかる場合もございます」と注記しています。有料の特急プランでは最短1営業日での案内も可能とされています。料金面でも、同社の料金ページでは新規取得が初期費用1,000円/番号、番号ポータビリティが初期費用2,000円/番号(いずれも税抜)と公表されており、番号を引き継ぐ側が2倍です。

Q. 主装置を移転先に運ぶべきか、入れ替えるべきか、どう判断すればよいですか?

A. 運ぶ費用を払う前に、その機種があと何年使えるのかを確認してください。NTT東日本は補修用性能部品の保有期限を機種ごとに年月で公開し、ナカヨは生産・保守終了機種の保守終了月を公開しています。移転の翌年に保守が終わる機種であれば、運搬と再設置の費用を払ったうえで、間もなく入れ替えの費用を払うことになります。パナソニックはビジネスホンの修理サービスについて、2025年3月末をもって全機種で機能性部品保有期限を経過しサービスを終了したと明記しているため、この場合は運ぶ選択肢自体が実質的に残っていません。

移転が決まったら、この順番で確認する

移転当日に慌てないための作業は、レイアウト図を描くより前に終わります。

  1. 回線の契約書を開く:契約している電話サービス名と、いま使っている番号の種別を確認します。番号が残るかどうかの答えは、ここから先の照会でしか出ません
  2. 移転先の住所で同じ回線が引けるかを確認する:物件契約の前に済ませます。ここが通らないと、以降の段取りが全部やり直しになります
  3. 主装置の型番と、メーカーの公表期限を突き合わせる:運ぶか入れ替えるかの判断はこの1行で変わります
  4. リース・レンタルなら設置場所の条項を読む:移設で済むのか、解約扱いになるのかを先に確定させます
  5. 入居日を確定してから工事を手配する:日程変更やキャンセルで費用が発生する場合があると公表されています。仮押さえで申し込まないでください
  6. 見積書で訪問回数を確認する:工事費が1行にまとまっていたら、そこに何回分の訪問が含まれているかを聞きます

この6つのうち、1から4は業者に連絡する前に自社だけで終えられます。逆に「移転するので電話もお願いします」から始めると、番号が残るかどうかの回答を待つ数日と、日程を押さえられない数日が積み上がります。移転日は動かせませんが、確認を始める日は今日にできます。

オフィス移転で、電話まわりの想定が外れたことはありましたか?

番号が残せたかどうかや、開通までにかかった日数は、これから移転する企業の助けになります。

口コミを投稿する