ビジネスフォン工事費の相場と内訳|NTT回線側と業者側の違い【2026年】

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ビジネスフォンの見積もりを取ると、「工事費」という項目が業者ごとにバラバラの金額で提示されて戸惑うことがあります。実はこれ、NTT東日本など電気通信事業者が請求する「回線側の工事費」と、ビジネスフォン業者が請求する「機器設置の工事費」という、まったく別の2つの費用が混ざって語られていることが原因です。
本記事では、この2つの費用主体を明確に切り分けたうえで、それぞれの内訳・1台/5台/10台の規模別シミュレーション・新品/中古/レンタルでの工事費の違い・オフィス移転時の考え方まで、公式サイトで確認できる一次情報のみをもとに整理します。全体の費用相場(主装置・電話機を含む総額)はビジネスフォンの費用相場記事で解説していますので、あわせて参照してください。
工事費を請求する「2つの主体」を区別する
ビジネスフォン導入の工事費は、支払い先が異なる2つのグループに分かれます。この区別を先に理解しておくと、見積書に並ぶ項目の意味がわかりやすくなります。
① NTT東日本(回線契約側)の工事費
NTT東日本の公式料金表によると、「加入電話」を新規に申し込む際の回線側の工事費は、次の3項目に分かれます。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 基本工事費 | 訪問なしの場合2,200円/お客様宅へ訪問する場合8,250円〜 |
| 交換機等工事費 | ライトプランのみ1,100円(通常の加入電話は不要) |
| 屋内配線工事費 | 既設配線を利用する場合2,310円/新規に配線を設置する場合12,650円 |
また、NTT東日本の法人向けコラムでは、電話回線の新規契約時に契約料880円(税込)・施設設置負担金39,600円(税込)が別途かかるとされています。工事費の内訳は「基本工事費/交換機等工事費/屋内配線工事費/機器工事費」の4項目に分類されると案内されており、上の料金表とあわせて回線契約側の費用構造を確認できます(出典:NTT東日本 法人向けコラム「電話回線の新規契約」)。
② ビジネスフォン業者(機器・工事側)の工事費
一方、ビジネスフォン業者が請求する設置工事費は、主装置・電話機・配線のそれぞれに対して発生します。複数の業者系メディアが公表している業界相場は次のとおりです。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 電話機設置 | 3,000〜5,000円/台 |
| 主装置(交換機)設置・設定 | 2,000〜3,000円/台(業者によっては主装置搬入設置15,000円/台という記載もあり) |
| 配線工事 | 500〜800円/ケーブル1m |
この相場は、OFFICE110の解説記事(主装置設置費・配線工事費)や、Wiz cloudの解説記事(電話機設置費を含む3項目)など複数の業者系メディアで確認できます(出典:OFFICE110「電話交換機(PBX)とは?」、Wiz cloud「ビジネスフォンの価格相場と費用」)。実際の見積もりが本記事の単純な合算より高くなる場合、出張費・開通テスト・撤去費など、単価表に含まれない追加項目が加わっているケースが考えられます。必ず見積書の項目名を業者に確認してください。
NTT東日本への支払いとビジネスフォン業者への支払いは別契約・別請求です。「工事費が高い」と感じたときは、まずどちら側の費用を指しているのかを切り分けることが、比較や交渉の第一歩になります。詳しい業者比較はビジネスフォン業者比較も参照してください。
【シミュレーション】1台・5台・10台での工事費目安
ビジネスフォン業者側の工事費(電話機設置・主装置設置・配線工事)を、公表されている単価をもとに台数別に積み上げると、次のような目安になります。電話機1台につき配線1本を敷設すると仮定した概算であり、実際の配線本数・距離・現地の作業条件によって変動する点にご注意ください。
| 台数 | 主装置設置(1回のみ) | 電話機設置 | 配線工事 | 工事費目安(合計) |
|---|---|---|---|---|
| 1台 | 2,000〜15,000円 | 3,000〜5,000円 | 500〜800円 | 5,500〜20,800円 |
| 5台 | 2,000〜15,000円 | 15,000〜25,000円 | 2,500〜4,000円 | 19,500〜44,000円 |
| 10台 | 2,000〜15,000円 | 30,000〜50,000円 | 5,000〜8,000円 | 37,000〜73,000円 |
この表は公表単価の単純な積み上げです。Wiz cloudが示す小規模オフィス(50㎡・電話機5台)のシミュレーション例では工事費の総額が4万2,000〜6万8,000円とされており、本記事の5台の目安(19,500〜44,000円)よりも高い水準になっています。実際の見積もりでは、既存設備の撤去・現地での配線経路調査・開通テスト・出張費といった、単価表に載らない作業が加算されるのが一般的です。この表は「最低限どの項目にいくらかかるか」を把握するための目安として使い、最終的な金額は必ず複数社の見積もりで確認してください。

新品・中古・レンタルで工事費はどう変わるか
中古(リユース)機やレンタル機の導入を検討する際、「工事費も安くなるのでは」と考えがちですが、実際にはそう単純ではありません。
電話機の本体価格は、OFFICE110公式サイトによると中古2,980円〜/新品20,400円〜(税込・1台)と大きな差があります。一方で、設置工事(電話機設置・主装置設置・配線工事)の作業内容は、機器が新品か中古かで変わりません。工事費の相場が新品・中古を区別せずに公表されているのはこのためで、差が出るのは主に機器代金の方です。中古導入の詳しい比較は中古ビジネスフォン記事で解説しています。
レンタルの場合は事情が異なります。レンタル料に設置工事費が含まれるか、別立てで請求されるかは業者・プランごとに異なり、当サイトで確認できた一次情報の範囲では統一的な記載がありません。見積もり時に「工事費込みの月額か」「工事費は別途発生するか」を必ず業者へ確認してください。レンタルと購入の総コスト比較はレンタル vs 購入記事を参照してください。
オフィス移転時の工事費の考え方
オフィス移転にともなって主装置・電話機を移設する場合、新規導入とまったく同じ費用構造にはなりません。ただし、移転工事費を新規導入時と直接比較できる一次データは確認できませんでした。断片的な相場情報だけをもとに具体的な金額を提示することは避け、ここでは工事の中身から考えられる要点を整理します。
- 主装置を継続利用する場合:主装置本体の再購入費は不要になります。ただし移転先での再設置作業自体は必要です
- 配線工事:移転先の物件に電話配線が既に敷かれているかどうかで大きく変わります。NTT東日本の屋内配線工事費でも、既設配線を利用する場合2,310円・新規に配線する場合12,650円という差があり、同様の考え方が移転先の配線状況にも当てはまります
- 電話機の再設置:台数分の設置作業(3,000〜5,000円/台の相場)は移転先でも同様に発生します
移転先の配線状況・NTT回線の継続可否(同一エリア内か、番号を引き継げるか等)によって金額は大きく変わるため、移転前に現地調査を依頼したうえで見積もりを取ることをおすすめします。
工事費を抑える3つの視点
- 既存の電話配線・回線を流用する:NTT東日本の屋内配線工事費は、既設配線利用2,310円に対し新規設置12,650円と10,340円の差があります。ビジネスフォン業者側の配線工事(500〜800円/ケーブル1m)についても、配線を新設せず流用できれば、その分のケーブル敷設費用を抑えられます
- 相見積もりを複数社から取る:NTT東日本の法人向けコラムでも、業者選定のポイントとして「複数社見積り比較」「アフターフォロー確認」「工事担任者資格の有無確認」の3点が挙げられています。工事費側は業者による裁量が大きい項目のため、比較の効果が出やすい部分です
- 主装置の流用可否を確認する:主装置だけを更新して既存の電話機・配線を活かせれば、電話機設置費・配線工事費の一部を削減できる可能性があります。ただし主装置の機種によって対応する電話機の型番が限られるため、事前確認が必須です
工事費と電気通信事業法の関係
ビジネスフォンの費用は、「機器・工事代金」と「電気通信役務(通話・回線)代金」が別契約になっています。電気通信事業法第9条により、電気通信事業を営もうとする者は総務大臣の登録を受けなければならないと定められており、NTT東日本のような回線提供事業者はこの規制のもとで料金体系を公表しています。
「電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。」
— 電気通信事業法 第9条
販売業者が「工事費〇〇円」と提示できるのは、あくまで機器設置・配線・設定にかかる作業費の部分です。NTT東日本の回線工事費(基本工事費・交換機等工事費・屋内配線工事費)は電気通信事業者側の料金体系で決まるため、ビジネスフォン業者が値引き交渉できる範囲には含まれません。値引き余地があるのは「業者側の設置工事費」であることを覚えておくと、交渉の的を絞りやすくなります。クラウドPBXへの切り替えで工事そのものの要否が変わるケースはクラウドPBX比較記事で解説しています。
利用者の口コミ
当サイトは、ビジネスフォン・クラウドPBXを実際に導入した企業からの口コミを口コミ投稿フォームで募集しています。出典を確認できた工事費に関する口コミがまだ集まっていないため、この記事には口コミを掲載していません。投稿が集まり次第、企業規模・実際に支払った工事費・配線の新設有無といった投稿者の属性とあわせて公開します。
よくある質問(FAQ)
Q. 中古ビジネスフォンを導入する場合、工事費は新品と同じくらいかかりますか?
A. 工事費(主装置設置・電話機設置・配線工事)は機器が新品か中古かによって作業内容が変わらないため、原則として同程度です。OFFICE110やWiz cloudなど業者系メディアが示す業界相場でも、電話機設置3,000〜5,000円/台・主装置設置2,000〜3,000円/台という工事費の内訳は新品・中古を区別していません。差が出るのは機器代金の方(中古は新品より安い)で、工事費側では大きな差はないと考えられます。
Q. リース/レンタルのビジネスフォンでも設置工事費は別途かかりますか?レンタル料に含まれていますか?
A. 公式に確認できる情報の範囲では、工事費がレンタル料に含まれるか別立てかは業者・プランごとに異なり、当サイトで参照した一次情報には統一的な記載がありません。契約前に「レンタル料に工事費が含まれているか」を必ず業者に確認してください。
Q. 主装置(PBX)だけを新しくする場合、電話機はそのまま使えて工事費を抑えられますか?
A. 既存の電話機・配線を流用できれば、その分の設置工事費(電話機設置3,000〜5,000円/台や配線工事500〜800円/ケーブル1mなど)を削減できる可能性があります。ただし主装置の機種によっては対応する電話機の型番が限られるため、流用可否は導入前に業者へ確認が必要です。
Q. オフィス移転で電話機・主装置を移す場合の工事費は新規導入時と比べて高い/安いですか?
A. 移転時の工事費を新規導入と直接比較できる一次データは確認できませんでした。ただし工事の中身から考えると、主装置を継続利用する場合は主装置本体の再購入費が不要になる一方、配置替えに伴う配線工事(NTT東日本の屋内配線工事費では、既設配線を利用する場合2,310円・新規に配線する場合12,650円)や電話機の再設置費用は移転先でも同様に発生します。正確な移転工事費は物件の配線状況によって変動するため、業者に現地調査を依頼した上で見積もりを取ることをおすすめします。
Q. NTTに払う回線工事費(基本工事費など)とビジネスフォン業者に払う設置工事費は別々に発生しますか?合計するといくらになりますか?
A. はい、別々に発生します。NTT東日本の「加入電話」新規申込み時にかかる回線側の工事費は、基本工事費(訪問なしの場合2,200円、訪問ありの場合8,250円〜)・交換機等工事費(ライトプランのみ1,100円)・屋内配線工事費(既設配線利用の場合2,310円、新規設置の場合12,650円)の3項目に分かれます。これとは別に、ビジネスフォン業者に支払う設置工事費(電話機設置3,000〜5,000円/台、主装置設置2,000〜3,000円/台など)が発生します。合計額は台数や配線状況で変動するため、本文の内訳表を参照した上で、実際の見積もりで確認してください。
Q. 既存の電話配線をそのまま使えば工事費はどのくらい安くなりますか?
A. NTT東日本公式サイトの加入電話新規申込み料金表では、屋内配線工事費は既設配線を利用する場合2,310円、新規に配線を設置する場合12,650円とされており、その差額は10,340円です。ビジネスフォン業者側の配線工事(500〜800円/ケーブル1m)についても、配線を新設せず流用できれば、その分のケーブル敷設費用を削減できます。ただし削減額は配線本数や距離によって変わるため、一律の金額では示せません。
見積もりを取る前に、この3点を確認する
ビジネスフォンの工事費について、押さえておきたいポイントを整理します。
- 工事費は「NTT回線側」と「ビジネスフォン業者側」の2つの主体から別々に発生する。見積書の項目がどちらを指すか、まず切り分ける
- 業者側の工事費は電話機設置3,000〜5,000円/台・主装置設置2,000〜3,000円/台・配線500〜800円/mが目安。1台/5台/10台のシミュレーションは上の表を参照
- 新品・中古で工事内容自体は変わらないが、レンタルは工事費の扱いが業者・プランで異なるため必ず確認する
- 既存の配線・回線を流用できれば工事費を抑えやすい。NTT東日本の屋内配線工事費でも既設利用と新規設置で10,340円の差がある
- 移転工事の費用は物件の配線状況次第。断片的な相場だけで判断せず、現地調査を依頼して見積もりを取る
工事費を含めた総額を把握するには、業者ランキングから気になる業者をピックアップし、複数社に同じ条件で見積もりを依頼するのが最も確実です。
