サクサのビジネスフォン|PLATIAⅢ 3グレードの選び方

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ビジネスフォン情報メディア編集部

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サクサ(SAXA)のビジネスフォンは、メーカーから直接買うことができません。公式サイトのFAQに「当社は直接ユーザ様へご販売しておりません」と明記されており、購入窓口は販売店だけです。つまり「サクサに決めた」時点では、まだ価格は1円も決まっていません。

そのうえで、機種選びで実際に迷うのは「現行機のPLATIAⅢに3つのグレードがあり、どれを選べばよいかわからない」という点です。判断を分けるのは、収容できる電話機の台数と、スマートフォン内線の上限の2つです。以降の数値はすべてサクサ公式のPLATIAⅢ製品ページの仕様表を根拠にしています。

メーカー横断で比較したい場合はビジネスフォンメーカー比較、販売業者の選び方はビジネスフォン業者比較もあわせて確認してください。

サクサのビジネスフォンはメーカーから直接買えない

サクサの購入窓口は販売店に限定されています。公式サイトのFAQには、価格の問い合わせに対する回答としてこう書かれています。

「当社は直接ユーザ様へご販売しておりません。当社商材を取り扱いの販売店様へお問い合わせ下さい。」

— サクサグループ 公式サイト「PLATIAⅢ」FAQ

この構造は、価格が販売店ごとに変わることを意味します。主装置の型番が同じでも、電話機の台数構成、既存配線を流用するかどうか、保守契約の内容によって総額は動きます。メーカーを先に決めても、最終的な支払額を決めるのは販売店です。

主装置とは、外線と内線を束ねて制御するビジネスフォンの中核機器を指します(PBX装置とも呼びます)。内線は社内どうしの通話、外線は社外との通話です。サクサの場合、この主装置がPLATIAⅢにあたります。販売店を1社しか当たらないと見積もりの高低を判断する材料がないため、同じ構成で複数社に出させるのが前提になります。費用の内訳の見方はビジネスフォンの費用相場で解説しています。

現行機「PLATIAⅢ」3グレードの選び方【早見表】

グレードは電話機の台数で選びます。公式仕様表から、判断に直結する項目だけを抜き出しました。

項目StandardProfessionalUltimate
多機能電話機(TD1010/TD1020)最大16台
(416増設未実装時は8台)
最大32台最大288台
(基本架+増設架×2)
IP多機能電話機(NP820)最大16台最大72台最大384台
スマートフォン内線(MLiner)最大16台最大32台最大32台
ひかり電話オフィスA最大16ch最大32ch最大192ch
単独電話機(FAX含む)最大2台最大26台最大288台
最大消費電力100W220W220〜660W
認定番号ACDE12-0358001ACDE13-0171001ACDE13-0171001

数値はすべてサクサ公式サイトのPLATIAⅢ仕様ページに記載されているものです。販売店のサイトには古い世代(PLATIAⅡ)の数値や、公式と一致しない収容台数が載っていることがあるため、台数の根拠は公式仕様で確認してください。

Standard — 電話機16台までの小規模オフィス

電話機が16台に収まる規模であればStandardで足ります。消費電力も100Wと3グレードで最も低く、電源まわりの制約が小さい構成です。注意点は、多機能電話機を9台以上使う場合に主装置416増設ユニットの実装が前提になることです。見積書に増設ユニットが含まれているかを確認してください。

Professional — 電話機30台前後の中小企業

多機能電話機を最大32台、IP多機能電話機(NP820)なら最大72台まで収容できます。FAXを含む単独電話機が最大26台まで増える点も、Standardとの実務上の差です。複合機やFAXが複数フロアにある会社では、この差でProfessionalが必要になります。

Ultimate — 100名超・複数フロアの大規模構成

基本架に増設架を最大2台まで足す構成で、多機能電話機は最大288台、IP多機能電話機は最大384台まで拡張できます。消費電力は構成に応じて220W・440W・660Wと上がるため、設置場所の電源容量を事前に確認する必要があります。100名規模の要件整理は中小企業向けビジネスフォンの考え方も参考になります。

「グレード選定と保守の確認点」と書かれた記事内の見出し画像

スマホ内線「MLiner」には32台の上限がある

グレード選定で最も見落とされやすいのがここです。スマートフォン内線(MLiner)の最大収容数は、最上位のUltimateでも32台にとどまります。Standardは16台、Professionalは32台で、Ultimateに上げてもMLinerの枠は増えません。

IP多機能電話機が384台まで増えるのに対し、スマホ内線だけが32台で頭打ちになります。「営業部門50名全員のスマホを内線化したい」という要件は、PLATIAⅢのどのグレードを選んでも満たせません。

通話品質については、サクサはハイブリッド方式を採用していると説明しています。着信通知をインターネット経由で送り、通話そのものは携帯電話網(4G/LTEなど)を使う方式のため、インターネット回線の混雑に音声が引きずられにくくなります。スマホ内線を数十台単位で使う前提なら、オンプレミス主装置ではなくクラウドPBXが要件に合います。両者の違いはビジネスフォンとクラウドPBXの比較で整理しています。

他社ではオプションになる機能が標準で入っている

サクサが中小企業で選ばれる理由は、通話録音や自動応答が基本機能として案内されている点にあります。

ボイスメール・通話録音

録音時間は標準実装で約60分、オプションのUSBメモリ(64GB)を接続すると約2,000時間まで拡張できます。同時録音可能数は12ch、システム全体の総録音件数は最大10,000件です。通話をさかのぼって録音できる「さかのぼり録音」も備えており、通話が始まってから操作しても、その前の会話を残せます。

IVR(自動音声応答)と「らくらくGuidance」

IVRは、かかってきた電話に自動応答し、発信者のプッシュ操作で担当部門へ振り分ける仕組みです。このIVRや留守番応答で流すガイダンス音声は、クラウドサービス「らくらくGuidance」で任意のテキストから音声合成できます。ここには条件が付きます。公式サイトの注記によれば、利用には有償のライセンスが必要で、1ライセンスにつき生成できるのは5ファイルまでです。ガイダンスを季節ごとに作り分ける運用なら、必要ライセンス数を見積もり時点で確認してください。

セーフティ機能と迷惑電話対策

多機能電話機に人感センサが搭載されており、セーフティモード中に異常を検知すると、大音量とLEDで威嚇したうえで登録先へ自動発信します。通報先は最大5か所まで登録できます。気象庁の高度利用者向け緊急地震速報にも対応しており、サクサが運営するサーバから配信されるためPLATIAⅢ単体で利用できます。迷惑電話の着信拒否登録は、発信禁止番号と合わせて最大10,000件まで可能です。

複数拠点・コードレス運用で選ばれる理由

PLATIAⅢは最大5拠点をSIP専用線で接続し、拠点間の電話機を連動させられます。本社にいながら他拠点への着信を受けたり、他拠点から本社の電話番号で発信したりできる構成です。ボタン盤面を統一できるため、異動の多い組織でも操作を覚え直す負担が減ります。

コードレス運用では、システムコードレスホンPS800がマルチゾーンに対応しており、複数の無線基地局を置けば基地局をまたいで通話を継続できます。PS800は防水規格IPX5/IPX7、防塵規格IP5Xに対応しているため、水回りの多い病院や、粉じんのある工場・工事現場でも使えます。

サクサが向く企業・向かない企業

結論から言えば、電話機を実機として置き続ける前提の会社に向き、スマホ中心へ移行したい会社には向きません。

状況判断
デスクに電話機を置く運用を続ける(16〜300台規模)向く(グレードで台数を刻める)
通話録音・IVRを追加費用を抑えて使いたい向く(基本機能として案内されている)
病院・工場など水や粉じんのある現場でコードレスを使う向く(PS800がIPX5/IPX7・IP5X対応)
スマホ内線を33台以上使いたい向かない(MLinerは最大32台)
6拠点以上を1つの電話網でつなぎたい向かない(SIP専用線接続は最大5拠点)
主装置を持たず初期費用をゼロに近づけたい向かない(クラウドPBXの領域)

「向かない」に1つでも当てはまる場合、無理にサクサへ寄せる必要はありません。クラウドPBXを含めた選択肢の広さで見るなら、複数のメーカー・サービスを横断して提案できる業者に相談したほうが早く決まります。

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保守と部品保有期間は「製造打ち切り後7年」

導入後に効いてくるのが、修理を受けられる期間です。サクサは公式サイトのPLATIAⅢ製品ページにこう記載しています。

「本製品の補修用性能部品の最低保有期間は、製造打ち切り後7年です。」

— サクサグループ 公式サイト「PLATIAⅢ」ご注意事項

起点が購入日ではなく製造打ち切り(生産終了)である点が重要です。生産終了から5年経った機種を中古で買えば、部品供給が残るのは2年しかありません。この期間を過ぎると、故障しても交換部品がなく修理そのものができなくなります。導入時に「この機種は製造打ち切りになっていないか」を販売店へ確認してください。

サクサ自身も、BCP(事業継続)の観点から保守契約を求めており、公式サイトには定期点検などの予防保守が重要である旨が記載されています。保守料金の目安はビジネスフォン年間保守料金の目安、入れ替え判断はビジネスフォンの交換時期・寿命で解説しています。中古機の場合はメーカー保証が切れており、保証の主体が販売店になります(中古ビジネスフォンの保証)。

NTT・パナソニック・ナカヨとの違い

当サイトが公式サイトで確認できた範囲で、オンプレミス主装置を出している4メーカーを並べます。

メーカー現行の主装置公式で確認できる状況
サクサPLATIAⅢ(Standard/Professional/Ultimate)グレード別の収容台数を仕様表で公開。直販なし
NTT東日本・西日本SmartNetcommunity αZX(typeS/typeM/typeL)typeSは最大電話機数10台・ひかり電話1回線8ch、typeMは最大40台(31台以上は内線拡張ライセンスが必要)・2回線12ch
パナソニックIP OFFICE(S/M/Lタイプ)旧主装置(La Relier等)は2025年3月末で修理サービス終了。IP電話機KX-UTシリーズも生産完了モデル
ナカヨ公式サイトに定価の記載なし販売・保守は代理店が担当。クラウドPBX連携機種もラインナップ

NTTのSmartNetcommunity αZXは、同じNTT東日本が出している「ひかりクラウドPBX」とは別の製品ラインです。αZXはオンプレミスの主装置、ひかりクラウドPBXは主装置を持たないクラウドサービスで、名前が近いため見積もり段階で取り違えが起きます。

パナソニックは、公式サポートページで旧主装置の修理サービス終了を告知しており、旧機を使い続けている会社は故障してから動くと選択肢がありません。ナカヨは公式サイトに定価を出しておらず、価格は代理店ごとの見積もりになります。4社を並べて分かるのは、直販しているメーカーが1社もないことです。メーカー間の機能差より、どの販売店に頼むかのほうが総額への影響が大きくなります(ビジネスフォン業者ランキング)。

PLATIAⅢの仕様表には、Standardに「ACDE12-0358001」、Professional・Ultimateに「ACDE13-0171001」という認定番号が併記されています。これは端末機器技術基準適合認定の番号です。電気通信事業法第53条は、登録認定機関が審査を行い、技術基準に適合していると認めたときに限り技術基準適合認定を行うと定めています。

主装置や電話機は、法律上「端末設備」にあたります。同法第52条は、電気通信事業者は利用者から端末設備の接続請求を受けたとき、技術基準に適合しない場合などを除いて請求を拒めないと定めています。一方で、サクサ自身は電気通信事業者ではありません。回線サービスを提供する事業者には、次の義務が課されています。

「電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。」

— 電気通信事業法 第9条第1項

サクサが売るのは端末機器であり、通話を運ぶ回線はNTT東日本などの電気通信事業者と別途契約します。見積書で「機器・工事代金」と「回線の月額料金」が別に並ぶのは、この契約主体の違いによるものです。販売店が値引きできるのは前者だけです。

利用者の口コミ

当サイトは、ビジネスフォン・クラウドPBXを実際に導入した企業からの口コミを口コミ投稿フォームで募集しています。サクサ機について出典を確認できた口コミがまだ集まっていないため、この記事には口コミを掲載していません。投稿が集まり次第、導入したグレード・電話機台数・販売店の対応といった属性とあわせて公開します。

よくある質問(FAQ)

Q. サクサのビジネスフォンは公式サイトから直接購入できますか?

A. 購入できません。サクサは公式サイトのFAQで「当社は直接ユーザ様へご販売しておりません」と明記しています。価格・工事費・保守費はすべて販売店ごとの見積もりで決まるため、同じPLATIAⅢでも依頼先によって総額が変わります。複数の販売店から相見積もりを取ってください。

Q. PLATIAⅢのStandard・Professional・Ultimateはどう選べばよいですか?

A. 電話機の台数で選びます。公式仕様では、IP多機能電話機(NP820)の最大収容数がStandardで16台、Professionalで72台、Ultimateで384台です。1段階上を選ぶかどうかは、販売店に増設時の追加費用を確認してから判断してください。

Q. サクサのスマホ内線(MLiner)は何台まで使えますか?

A. 公式仕様では、スマートフォン内線(MLiner)の最大収容数はStandardが16台、Professionalが32台、Ultimateが32台です。最上位のUltimateでも32台が上限で、IP電話機のように数百台まで増やすことはできません。数十台以上使う前提ならクラウドPBXが要件に合います。

Q. サクサの通話録音は追加費用なしで使えますか?

A. PLATIAⅢは公式サイトでボイスメール機能を基本機能として案内しており、録音時間は標準実装で約60分、オプションのUSBメモリ(64GB)で約2,000時間まで拡張できます。どこまでが見積もりに含まれるかは販売店の構成次第のため、見積書で確認してください。

Q. サクサのビジネスフォンは何年くらい修理してもらえますか?

A. サクサはPLATIAⅢの公式サイトで「本製品の補修用性能部品の最低保有期間は、製造打ち切り後7年です。」と記載しています。起点は購入日ではなく製造打ち切り(生産終了)です。その機種が製造打ち切りになっていないかを販売店へ確認してください。

Q. サクサとNTT・パナソニックのどれを選ぶべきですか?

A. 規模別グレードが公式に公開されている点では、サクサとNTT東日本・西日本のαZXが選びやすい選択肢です。パナソニックは旧主装置(La Relier等)の修理サービスが2025年3月末で終了しています。ただし3社とも直販ではないため、最終的な価格差は依頼先の販売店で決まります。

サクサに問い合わせる前に確認する3ステップ

販売店へ連絡する前に、次の3点を自社で決めておくと見積もりの精度が上がります。

  1. 電話機の台数を確定する:デスクの多機能電話機、IP電話機、FAXを含む単独電話機、スマホ内線の4種類を分けて数えます。この内訳がグレードを決めます
  2. スマホ内線の必要数が32台以内かを確認する:33台以上ならPLATIAⅢでは要件を満たせないため、クラウドPBXを含めて検討し直します
  3. 今の機種が製造打ち切りになっていないかを聞く:補修用性能部品の最低保有期間は製造打ち切り後7年です。中古や型落ちを提案された場合は必ず確認します

この3点を書き出したうえで、同じ条件を複数の販売店に投げてください。サクサは直販していないため、価格の妥当性は相見積もりでしか判断できません。1社ずつ探すのが手間であれば、条件を1回入力すれば複数社から見積もりが届く一括見積もりサービスを使うのが早い方法です。

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どのグレードを選び、販売店の対応がどうだったかは他の企業の参考になります。

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